炭酸泉について

「炭酸泉」とは、250ppm(1リットルのお湯に炭酸ガスが0.25g以上溶けた状態)を超えるものを指します。また1,000ppmを超える炭酸泉は「高濃度炭酸泉」と呼ばれており、健康促進効果が高いと注目されています。

天然炭酸泉と人工炭酸泉の違い

天然炭酸泉と人工炭酸泉の違いは、「炭酸ガスが自然に溶けた状態で湧き出た温泉か」、「後から人工的に炭酸ガスを溶かしたか」です。後から人工的にガスを溶かした人工炭酸泉より、自然にガスが溶けた天然炭酸泉の方が良いイメージがあるかもしれません。しかし溶けている炭酸ガス(二酸化炭素)自体は、天然と人工で変わりはないため、濃度が同じであればどちらを利用しても効果に違いはないとされています。

ヨーロッパでは研究が進んでいる炭酸泉

炭酸泉はドイツやイタリアなどの天然の炭酸泉が存在する地域で、古くから「伝統的な医療方法」として親しまれてきました。19世紀後半ごろからは、医学的な効果効能を確かめるための研究も始まっており、効果を証明する数多くの研究結果が発表されています。ドイツでは、炭酸泉による治療に保険が適用されるくらい効果が認められているくらいです。

炭酸ガス(二酸化炭素)の安全性

炭酸ガス(二酸化炭素)はもともと空気中に0.04%の割合で含まれており、通常の呼吸からも体内に吸収される物質です。ただし空気中の炭酸ガス濃度が3〜4%を超えると、頭痛やめまいの原因となるため、注意は必要です。しかし人工炭酸泉装置から発生する炭酸ガスが空気中の割合の1%を超えることはほとんどないため、浴室を適度に換気すれば問題ありません。また炭酸ガスは引火性のガスではないため、燃える危険もありません。

炭酸泉の主な効果

炭酸泉には主に「弱酸性による効果」と「血行改善による効果」の2種類の効果があります。

弱酸性による効果

毛穴に付着した皮脂の除去

炭酸ガスはタンパク質を吸着する特性があるため、シャンプーだけでは落とせない汚れを優しく洗い流します。また頭皮を柔らかくして汚れを落とすため地肌に優しく、肌サイクルを整える効果が期待できます。

キューティクルを引き締める

炭酸泉はph5前後の弱酸性のため、髪の理想phである(4.5〜5.5)に最も近く、バランス良くキューティクルを引き締めます。キューティクルが引き締まることで、ヘアカラーの色落ちや髪のうねりといったトラブルを防ぎます。

肌の調子を整える

肌の表面が弱酸性になると常在菌の活動が活発になり、肌バリアが機能しやすくなります。バリアが機能することで、雑菌の繁殖やニキビなどのトラブルを防ぎ、肌の調子を整えます。

血行改善による効果

肩こり・腰痛などの緩和

肩こりや腰痛の主な原因は、肩や腰の筋肉が緊張し血行不良となることで、発生すると考えられています。血行が改善することで、硬直した筋肉が柔らかくなり、肩こりや腰痛を緩和すると言われています。

体温上昇による保温効果

血行が改善されると身体全身に熱エネルギーを届けられるため、体温が上昇します。外側からではなく内側から体温が上がっていくので、温度の高いお湯で肌を痛めることなく、身体を芯から温めることができます。

体内に溜まった老廃物排出を促す

血行やリンパの流れが乱れると、老廃物が排出されにくくなり、肌荒れやむくみの原因となります。血行改善により体内の老廃物がスムーズに流れ、肌トラブルを防ぎます。

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